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新田祐克先生大好き。 BL/腐女子になります。 カテゴリーに分けて掲載をしていきますので、今日のblog(つらつらblog)には、BL/腐女子のつぶやきになります。 他カテゴリーはSSになりますので宜しくお願いします。新田祐克先生の代表作品『春を抱いていた』のSS中心になりますが、たまに他の作品や作者のがあるかもしれません。 ご理解ある方々、宜しくお願い申しあげます。

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BRONZE★ I FOR YOU…6 完

旅行から数日。
拓也から届いた手紙読んでいた。同封されていた、記念に撮った写真を眺めながる泉が


『なぁ…晃司。』


『うん?』


『いますぐは無理だけど、俺…やっぱり…フィールドに戻りたい。』


晃司が見つめる泉の瞳は固い意志の熱意でギラギラと輝いていた。
初めて出会ったあの瞳に見つめられて晃司は


『俺も。フィールドにいる泉が見たいな。』


立ち上がり泉を後ろから抱きしめると


『拓也くんが言っていたみたいに、まず車椅子サッカーから始めない?』


『うん。リハビリドクターに相談してみる。晃司…拓也くんに会わせてくれて、ありがとうな。』


泉は抱きしめられている腕の中でうつむき


『俺…拓也くんに出会わなかったら、このままでいーやって、どっかで諦めてたかもしれない。あの力強い瞳…忘れてたよ。』


諦めようとしていた自分が情けないなと笑い、顔をあげ晃司に振りむき


『俺は絶対にフィールドに戻る。』



晃司は眩しい泉をみとれた


『その顔。俺の1番大好きな泉だ!』


力強く抱きしめなおし


『泉が、泉らしく生きるために、俺は、どんなことでもするよ。』


『このドMが。』


泉は笑いながら晃司の背中に、ありがとうと腕を回した。
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  1. 2014/12/23(火) 17:13:22|
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BRONZE★ I FOR YOU…5

夕食を終えて、くつろいでいる泉が湯呑みを置き


『なぁ。』


『どうしたの?泉?』


作曲中の譜面から視線をあげ、泉にむけ晃司が微笑む。


『会わせたい人ってのは、誰なんだよ。』


晃司は時計を見て


『もうすぐ来るから。お楽しみに。』


いたずらっぽく笑い答えた。
しばらくすると呼び鈴が響き、晃司が出迎えにいった。


『失礼いたします。』


女将の声がし、襖が静かに開いた。


『泉さま。本日は、おくつろぎのところ、私の無理な願いを聞いてくださり、ありがとうございます。』


深々と頭を下げる女将


『いや、あの…その…』


慌てふためく泉


『しばしお時間をいただけますでしょうか?』


頭を深々と下げたまま続ける女将に


『女将さん、頭あげて下さい。どうか…その……中へ……』
困ってしまった泉は、早く戻ってこいよ晃司のバカヤローと心の中で悪態をついた。


女将は頭をあげ、失礼いたします。と部屋へと入り、先程より襖を大きく開けた。


『拓也。いらっしゃい。』


女将が声をかけると、晃司に抱かれた子供がいた。
子供は泉を見つめるとペコリと頭を下げ、両手をもじもじとさせた。
女将が座椅子を用意すると晃司は子供を座らせ、泉の隣に座った。


『南條さま、泉さま、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。こちらは私の息子の拓也です。ほら、ご挨拶は?』


女将は息子の肩に手を置くと


『あっ…は…こんばんは。拓也です!』


真っ赤な顔でいいきると、握りしめた両手をぶんぶんと振り、キラキラと輝く瞳で泉を見つめ、嬉しそうに笑った。


『はじめまして、拓也くん。』


泉が、拓也の側にずりより、握手をしようと手を差し延べると、拓也は興奮状態で女将に振り返り、泉を見つめるのを繰り返した。
女将が優しく微笑むと、拓也は泉の手を両手で握り返した。


『わぁー、大きな手!すげえー、お母さん、泉選手と握手した!』


『えっ……』


泉選手と言われて、泉は目が点になった。拓也はどうみても小学低学年だ、とても泉のサッカー選手時代を知っているとは思えない。
驚いている泉に


『すみません。説明もなく驚かせてしまいましたね。』


女将が、嬉しそうに笑っている拓也の頭を撫でながら


『私と夫がサッカーが好きでして、その中でも泉さまのプレーが好きで、いまでも試合のビデオを持っていましす。息子の名前も、泉さまの1字をいただき命名いたしました。今回、ご予約をいただいた際に、拓也に会わせてあげたくて無理を承知でお願いしたしましたところ、南條さまに快諾いただきまして、このような時間を作っていただき感謝しております。』


優しい母の眼差しで拓也の頭を撫で続け


『実は、拓也は生れつき足が不自由なんです。』


女将の突然の発言に泉は驚く


『足が…ですか?』


『はい。車椅子がないと生活ができないのです。ふさぎ込みがちで静かな子供でした。何か熱中できる事をと車椅子でもできるスポーツをいくつか提案したのです。そうしましたら、拓也は泉選手みたいになるって……車椅子サッカーを選びました。』


女将は泉に視線をむけ


『知らない間にビデオを見ていたようで、いつか泉さまのようなサッカーをするんだと毎日のように言っています。』


現役を離れてずいぶんたつのに、現役時代の自分を心から応援してくれていた女将。そして、現役時代の自分に憧れ、輝く瞳で見つめてくる子供を前に泉は真っ赤になり照れた。


『ねぇ、泉選手!』


拓也に呼びかけられ、慌てて答える。


『どうした?拓也くん。』


『泉選手…まだリハビリしてるんだよね。』


『あぁ、いまは腕を強くするため、バスケットをしている。』


泉は浴衣をまくりあげ腕の筋肉を拓也に触らせる。


『バスケをする泉選手かぁ。カッコイイんだろうなぁ。でも、僕は、やっぱりサッカーをしている泉選手を見たい!ねぇ、車椅子サッカーしないの。いつか試合で会えるかもしれないし!』


身をのりだして聞く拓也に

『ほら、泉さまを困らせないの。』


女将がなだめる。


『だって~。お母さんとお父さんだけ泉選手のサッカーみていて、僕だけ見れないなんてイヤダ~。見たい~。』


拓也は泉の浴衣を掴み


『ねぇ、泉選手。約束して。』


『うん?』


『リハビリ終わったらサッカーするって!で、始めたら僕に教えて、応援にいくから!』


『拓也、わがまま言わないの。』


たしなめる女将に


『いえ、いいんです。よし、拓也くん約束する。俺からも約束一ついいかな?』


『なに?なに?』


泉は拓也の両肩に手をおき


『車椅子サッカーのプロを目指してくれないかな?そして、元気のない子供達に楽しい事はたくさんあるんだと教えてあげてほしい。』


泉が言うと拓也は大きく頷いた。
二人が固く指切りをするのを微笑ましく晃司は見守っていた。

  1. 2014/12/18(木) 12:37:41|
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BRONZE★ I FOR YOU…4

風呂に入ろうと声を何度かかけたが泉は桜を見入ってしまい、なかなか晃司に気がつかなかった。


『わりぃ…』


顎を湯に沈ませ、チャプリと音を立てる。


『気にしなくていいよ。ホントに綺麗だよね。』


泉をかかえなおし、庭の桜を眺める。


『さっき飲んだお茶だけど、女将に聞いたら桜葉を使ったお茶なんだって。ここでも買えるから芹香ちゃん達に買って帰る?』


『そうだな。いいかもしんないな。』


『じゃあ、女将に夕食の時に持ってきてもらうように頼むよ。あと夕食後に会って欲しい人がいるんだけど?疲れてない?』


『いーけど。誰だ?』


振り返る泉に


『ん?ナイショ。』


文句をいいたそうに唇を尖らせた泉にキスをし抱き上げる。


『のぼせる前に上がろう。夕食まで少し仮眠したほうがいい。マッサージしてあげるから。』


ゆっくりと風呂をでると、タオルでくるみ優しく包み風邪を引かないように、手早く拭き、着替えさせて布団で足からマッサージをしているうちに穏やかな寝息が聞こえ始めた。
泉の寝顔を見つめ、そっと柔らかな髪を撫でる。


『良かった。喜んでくれて…』


額にキスをし、そっと襖をしめ晃司は本館へむかった。
  1. 2014/04/26(土) 20:09:43|
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BRONZE★ I FOR YOU…3

山道をのぼりしばらくすると、旅館の門が見えてきた。


『泉さん、晃司さん。そろそろ到着しますよ。』


京が後部席に声をかける。

『あっ…はい…』


すっかり眠っていた泉は、膝で気持ち良さそうに寝ている晃司を揺すり起こす。


『うぅ~』


このまま、まどろんでいたいと、しがみつく晃司の頭を軽く叩くと、頭をさすりながらのそりと起き上がった。


『拓ちゃん、晃司から聞いていると思うけど、拓ちゃんの泊まる宿は、女将が担当になっているし、最小限の仲居しか出入りしないからね。あとは、室内で杖の使用許可もらっているから安心して。夫婦喧嘩したら、アタシ達の方にきなさいな。』


車を止めながら渋谷がいう。門には女将が出迎えに来ていた。
晃司は、さっさと車を降りると荷物を女将に預け、泉を車椅子に抱き降ろし、車椅子を押しながら女将の案内に付いていく。


『こちらの桜の宿になります。』


女将が玄関を開けて鍵を晃司に渡す。


『女将、ありがとう。』


晃司はポケットを探り、志しを女将に渡し


『あとは、自分達でします。また後で頼みます。』


綺麗な営業スマイルの晃司に


『では、ごゆっくり。』


女将は、少々頬を染め頭下げさっていった。


『ほんとに…一軒宿なんだな…』


宿を眺めながら言う泉に


『うん。少し休んだらお風呂入ろうか?』


杖を差し出した晃司に、泉は首を振り、車椅子をかまどい近くまで移動させ、はいずりながら部屋の襖を開け暖かな日差しが入り込む窓から景色を眺める。


『桜…』


後から入ってきた晃司は、杖を壁にもたれさせ


『ちょうど満開で良かったよ。泉、お茶飲む?』


『あっ、おう。』


桜に見とれていた泉は、慌てて座布団に座った。
口にしたお茶からは桜の香りがした。


『桜餅みたいな味がするな。』


『うん。そうだね。変わったお茶だね。はい、お菓子。』


可愛らしい干菓子を差し出す。ほどよい甘さが体に染みてゆく。


『ふぅー。贅沢だよな。こんなとこ…』


改めて部屋を見渡し泉がポツリと言う。


『もう…泉、そういうの忘れて、ゆっくりしてよ。少し横になる?』


移動疲れを心配して聞く晃司に泉は首を横にふり、窓辺にはい寄り、柱にもたれ桜を眺めた。
桜を見入っている泉に、微笑み晃司は荷物を手に隣の部屋に静かに移動した。

  1. 2014/04/24(木) 23:07:59|
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BRONZE★ I FOR YOU…2

『おはよ!拓ちゃん開けて~。』


渋谷の声にオートロックを解除すると、やっほ~と、手を振りながら入ってくる渋谷に


『いつも勝手に入ってくるのに、わざわざインターホン鳴らすなんて珍しい。』


泉は準備しておいた二人分の荷物を取りにむかった。

『だって~、お宅の旦那が煩くてさぁ。』


目にした荷物をアタシが持つわよと手にし、泉を玄関にうながす。


『旦那って…晃司は?』


赤面しながら靴を履く泉に

『ライブあと立て込んだ打ち合わせやインタビューで後部席でダウンしてるわ。優しくしてあげてね。』


泉にウィンクして車にむかう。後部席のドアを開け


『ほら、晃司。拓ちゃんよ!!起きて!』


荷物を肩にかけたまま晃司を揺する。渋谷の声に慌てて起き上がった晃司はベルトを外し車を降りた。


『ただいま。おはよう泉。』


『おぅ、でけぇ車だな。』


車を見て、自分でシートへ乗れないもどかしさに泉は困惑する。


『山道いくからね、今回は我慢してね。』


泉を抱き上げシートに座らせると、車椅子をたたみトランクへ荷物と一緒にのせ、泉の隣に座る。


『泉さん、おはようございます。』


助手席から京が、ペットボトルを渡す。


『おはようございます。』


『いい天気になって、良かったですね。』


『そうですね。』



久しぶりに会う綺麗になった京に照れながら答える泉に、少し嫉妬した晃司は体をずらし、泉の太ももへ頭をおき眠ることにした。
いつもなら人前で!とはねのける泉が、今日のために仕事を詰め込んでいた晃司を労るようにされるがままにしていた。



運転席に乗り込んだ渋谷が後ろを確認をし


『では、出発ー!』


元気な声をあげて車を走らせた。
  1. 2014/04/10(木) 19:32:32|
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