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新田祐克先生大好き。 BL/腐女子になります。 カテゴリーに分けて掲載をしていきますので、今日のblog(つらつらblog)には、BL/腐女子のつぶやきになります。 他カテゴリーはSSになりますので宜しくお願いします。新田祐克先生の代表作品『春を抱いていた』のSS中心になりますが、たまに他の作品や作者のがあるかもしれません。 ご理解ある方々、宜しくお願い申しあげます。

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春抱き☆あなたに花束を

撮影を終え、控え室を後に廊下を歩いていると、以前ドラマで共演した子役の風音(ふうね)がマネージャーと共に歩いてくるのが見えた。

岩城が声をかけるまえに、風音がマネージャーに話しかけ、岩城の方へ歩いてきて


「おはようございます。岩城さん。」


風音が、両手を膝につけ深く頭を下げる。
サラサラと流れる黒髪、肩から可愛らしい鞄をかけ、片手にはピンクのカーネーションで溢れたバスケットを持っていた。
岩城は、風音の視線に合わせるように、しゃがみ


「おはようございます。風音ちゃん。これから、お仕事かな?」


「はい。岩城さんは、お仕事終わりですか?」


「そうだよ。今日は終わり。」


岩城が微笑むと


「お疲れさまでした。この前のドラマではお世話になりました。また、一緒にお仕事できたら嬉しいです。岩城さん、お花をどうぞ。」


風音はバスケットからカーネーションを1輪とり、岩城に差し出した。


「僕に?もらっていいのかな?」


「岩城さんに、もらってほしいです。」


にっこりと笑い、小さな手にカーネーションを持ち、岩城へと腕を伸ばす。
岩城は風音からカーネーションを受け取り


「ありがとう。うれしいよ。また、一緒にお仕事できるのを楽しみにしているよ。」


風音の頭を軽く撫でると


「今日はね。大切な人にお花を贈る日なの。いーっぱい用意したけど、誰も…もらってくれなかったら、どうしようかと思ったけど、1番にカッコイイ岩城さんにわたせて、うれしいな。」


嬉しそうに言いきった風音は頬を赤くし、言っちゃったぁと、きゃぁきゃぁとはしゃぎ両手を頬に当て首をふる。
愛くるしい風音の姿に岩城は目を細め。


「かわいい風音ちゃんに、カッコイイと言ってもらえて、うれしいな。たくさん、大切な人にお花わたせるといいね。大事にするね。ありがとう。」


もう1度、風音の頭を撫で立ち上がり


「じゃぁ、がんばってね。」


「はい。ありがとうございます。」


手をふる岩城に風音は頭を下げ、マネージャーにうながされ現場へむかっていった。
車に乗り、助手席の鞄の上にカーネーションを置く。


「大切な人に花を贈る日か。」


振動で揺れるカーネーションを横目で見て


「花屋に寄るか…。」


車の進行方向を自宅から花屋に変えた。
店に入ると、Mother's Dayと真っ赤なディスプレイの元に、色とりどりのカーネーションや薔薇、アレジメントフラワーが並んでいた。


「そうか…母の日だったのか。だから、風音ちゃんカーネーションを…。あれ、でも…たしか…。」


岩城は頭に浮かんだことを消し花を選び始めた。




花束を抱えリビングに入り、キッチンで慌ただしくしている香藤に


「ただいま。」


「おかえりなさい。岩城さん。夕飯できたところだよ。」


振り返った香藤に花束を差し出す。


「綺麗な花束だ。ありがとう。」


黙って差し出した岩城から花束を受けとると、花瓶を用意してリビングのローテーブルに飾り、食卓に戻ると帰宅した時の鞄を手にしたまま立っている岩城に


「どうしたの?」


聞いても、どこかぼんやりとしている岩城の手から鞄を取ると、ピンクのカーネーションが顔を覗かせていた。
鞄を置き、岩城を座らせ食事を並べ、お茶を煎れて岩城の前に置きながら


「岩城さん、お疲れさま。花束のプレゼントありがとう。明日、早いんだよね?」


岩城の額にキスをする。


「今日は…」


「ん?」


「今日は、大切な人に花を贈る日だそうだ。」


ポツリと話はじめた岩城に安心して香藤も席に着く。

「そうなんだ。俺のために花を選んでくれたんだね。ありがとう。」


ゆっくりと箸を取り食事を始めた岩城。しばらくして


「今日、スタジオで風音ちゃんに会ってカーネーションを貰って、今日は大切な人に花を贈る日と教えられたんだ。香藤へと思って花屋にむかったら母の日のディスプレイがしてあって…」


ポツリポツリと話す岩城を優しく見守りながら


「あぁ…。前のドラマで共演していたよね。まだ小学生になったばかりなのに、礼儀ただしくて、可愛い子だね。風音ちゃん。」


「たしか…風音ちゃんのお母さん。」


そこで、岩城の箸が止まる。


「うん。そうだったね。一昨年か…。」


香藤も箸をとめて、一昨年のことを思い出す。
アイドルから女優に転身した彼女は愛くるしい笑顔だけでなく、存在するだけで、殺伐とした現場に安らぎをあたえてくれる不思議な力を持っていた。
母に憧れていた風音にも、早くから仕事が舞い込むようになり、女優の仕事の傍ら優しい母として、厳しい同業者として風音に付き添っていた。
そんな彼女が突然たおれ、半年後に…この世を去った。
葬儀に参列した岩城達が目にしたのは、父親の足にしがみつき、涙を流しながらも参列者一人一人に深く頭を下げ続けた風音の姿だった。


「5才か…小さな時に母親を亡くして、立派に母親を見送って。想像したら俺には、とうていできないよ。あんな風に静かに泣いて、母のために来てくれた人へ感謝し続けるなんて、、、。いまでも辛いだろうに、いつも笑顔で、傍にいるだけで和むところなんてお母さんにそっくりだな。」


「俺も…無理だろうな。きっと泣きわめいて式を、混乱させていたかも。」


香藤がそう言い湯飲みを手に取る。


「お母さんの教育の賜物かな?」


岩城が言うと


「そうだろうね。きっと最後まで、お母さんから、いろんなことを学んだんだろうね。」

頷く香藤に、岩城は鞄から覗かせているカーネーションを取りだし


「風音ちゃんにとって今日は大切なお母さんを思う日で、いまある自分を支えてくれる人への感謝の日なのかな?だから大切な人に花を贈る日って教えてくれたのかもしれない。」


香藤にも見てほしくて差し出す。


「優しい子だから、そうかもね?おっ、これ手作りだったんだ。へぇ。ピンクの花紙に緑の紙テープ、ちゃんと葉っぱまである。手がこんでるなぁ。すごいな。」


「カーネーションをバスケットにいっぱい持っていたんだ。感謝の気持ちを、たくさん詰めこんだ花と可愛い笑顔。」


廊下で風音にカーネーションを渡された時を思い返すと、笑みがこぼれる。


「可愛かったでしょ?」


「あぁ可愛かった。このまま…真っ直ぐな心のまま大きくなってほしいんだが…。」


不安がよぎり表情を暗くする岩城。
業界には大人でも目をそむけたくなるような、子供が知るべきではない、いや知らないほうがいい闇がたくさんある。
洋介を預かるようになってから、なおさら業界で心を守っていく大切さを実感し、その子自身が持つ心を壊さず成長するように、何ができるかを考えるようになった。


「そこは大丈夫だと思うよ。」


岩城にカーネーションを渡しながら


「お母さんが、ちゃーんと、風音ちゃんに残していっているから。そうじゃなきゃ…こんな風に人に感謝することできないと俺は思うな。」


カーネーションを受けとった岩城は、香藤の言葉に母親の姿は無くても、母親の心を受け継いでいる風音は、これからも変わらずキラキラ輝く心のまま成長していくと言われたように感じた。


「そうだな。風音ちゃんなら大丈夫だな。きっと、可愛らしい女優になるんだろうな。」


「そっ、美人なんだけど可愛らしくて手放せない女優さんにね。岩城さん浮気しないでよ。」


頬を膨らませる香藤に


「子供に嫉妬するな。その頃には俺は初老だぞ。まぁ、今日…カッコイイとは言われたが…。」


カーネーションを渡された時に、風音ちゃんには言えなかったが、心の中では、こんなオジサンにと思っていた。


「子供でも、わかるくらい岩城さんは、見た目も中身もカッコイイんだよ。うーん。やっぱり、伴侶が褒められると嬉しいなぁ。」


香藤は嬉しそうに頷きながら腕組みをし


「カッコイイ岩城さんの体と心を、さらにケアできるようにするね。」


「は?」


香藤の発言に目を丸くする岩城。
いまですら、独学で食事や生活スタイルを管理している香藤が、本格的に何かしら資格を取りそうな勢いに


「おい。。。香藤も忙しいだろうが…」


「ん~。岩城さんのためって思えば苦にならないし。俺自身のためにもなるから、一石二鳥ってとこかな?二人で、カッコイイ初老になって見守ろうよ。」


軽くウィンクをする香藤に岩城は、そうだな。と笑った。




いまは、手探りの君たちへ
夢に未来に希望にみちあふれ歩き始めたばかりの君たちへ
何度つまづいても、迷っても、下をむかず自分で選んだ道を歩いていこう。
どうしても迷子になったら、自分が信じた人を頼って、立ち止まって悩んで考えて、自分の歩み続ける道を、もう1度…一歩ずつ歩きだそう。
そして、いつか…
あの頃は、こんなことに負けそうになったよ。でも、あの時の一言があったから。あの時、つまづいたから。今の自分が好きだ。と笑いながら話してくれる君たちに、優しく耳を傾けるている自分達がいますように。





+++++++++++++++++++++++
お久しぶりのお話です。
いつも以上に、まとまりがなくて申し訳ありません。
今回のは、翔くん・洋介くん視点で春抱きを読むことが多く、自分なら…二人をどんな風に見たかとか…。
岩城さん、香藤くんは、子供が育つというのを、どう感じたているのかなと考えたり。
母の日のカーネーションの花を見て、おりまぜて書きはじめました。
ちょっと…個人的な主観も入ってしまい、お二人の世界観が壊れているような気がします。
ごめんなさい。




カーネーションの色、たくさんありますよねぇ。
普段は、あまり気にしないのですが、ブルーや紫色、黄色。科学的にレインボーになっていたり、見ていて楽しかった。
どの色を、お話の中に使うか悩みましたが、花言葉から選びました。
花言葉は掲載されている本やサイトに違いがありますが、個人的に気に入ったのが


カーネーションのピンク
花言葉…感謝。上品・気品。暖かい心。美しい仕草。
さらに、西洋での花言葉ですが、あなたを決して忘れません。女性の愛。母の愛。
これらの花言葉から、ピンクのカーネーションを選びました。
美しい仕草。あなたを決して忘れません。って、いい花言葉だなぁと思いました。
岩城さんに似合う。
美しい仕草。
そして、あなたを決して忘れません。生活の中で、ふとした時に、二人を思ったりする春抱きファンにぴったりだと思いました。

今回みたいに、これからもときどきお話を載せることができたらいいなと思っています。
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  2. 春を抱いていた
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